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France Alumni会員インタビュー① (前半)

「日本の地域医療にも関わりながら、国際医療ボランティアとして世界に貢献したい」

 松崎 秀信さん(初期臨床研修医 / モンペリエ大学 留学)

 

France Alumni会員①

お名前:松崎秀信さん(26歳)

ご職業:臨床研修医

フランス留学(研修)先と留学期間:
2018年6月~2018年10月 モンペリエ大学 医学部医学科
2022年2月~2022年3月 モンペリエ大学医学部附属病院 (血液内科、小児救急科)、モンペリエ大学、Cabinet de Dr Maurice Kikuchi(診療所)、Polyclinique Saint-Roch (クリニック)

松崎さんは、群馬大学医学部を卒業後、2022年4月災害医療センターに就職。9月に同センターを退職し、現在は新潟県の村上総合病院に所属しています。所属先の支援を受け、9月からは、ロンドン大学 衛生熱帯医学大学院に留学し、公衆衛生を学んでいます。

フランス留学・研修について、また、医師としての将来の抱負について、貴重なお話を伺いました。

 

国際ボランティアへのめざめと、フランス留学

  • 医師を志したきっかけは何ですか?

中学生の時、UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)を訪ねる機会があり、自分の知らない世界で多くの人が貧困で苦しんでいることを知り、自分も「国境なき医師団」のような、医療分野のボランティアがしたいと思いました。

 

  • フランスで学びたいと思ったのはどうしてでしょうか?

 「国境なき医師団」 (Médecins Sans Frontières) はフランスが起源の団体で、西アフリカなどフランスの旧植民地の国々への派遣が多いです。医療ボランティアに携わるうえで、僕は、患者さんと同じ言語を話して医療を行いたいという気持ちがすごくありました。ひとつは医療の正確性の面、もうひとつは、患者さんの気持ちを考えると、分からない言語を話すお医者さんに、通訳を介して話を聞いてもらうより、自分の言語で話ができた方がよいと考えたからです。それで自分も「フランス語を学ぼう」という気になりました。

 

  • 松崎さんは中学・高校の時から、海外留学やボランティアの経験が豊富ですね。

はい、中高時代はおもにアメリカへ、大学生になるとフランスの大学(ナント大学・エコールサントラルナント・ポリテック)で学んだり、パリの病院 (オテル・デュー)で研修をしたりしました。モンペリエ大学には留学と実習とで2回行きました (2018年と2022)

 

  • モンペリエ大学には、どのような手続きを踏んで留学されたのですか?

 僕が留学した2018年は、ちょうど自分の日本の大学とフランスの大学の学部間提携ができたばかりで、それを目ざとく見つけ、担当の大学の先生に「フランスに行きたいです」と話したら、あちらの留学生担当者につないでもらえました。そして、先方の大学に自分のやりたいことを話し、受け入れられたという経緯です。2回目は大学を通さず、1回目につくった診療所のコネも利用して、全て自分でやりました。

松崎さんによると、フランスの病院は、海外の医大生を受け入れる体制が整っているそうです。大学生であり、目的が明確で、申請が受け入れられれば、フランスの病院で学ばせてもらうことはそう難しくないようです。

 

 群馬大学では、オーケストラのサークルと国際ボランティアサークルに所属されていました。

 

フランスの医療の現場に立ってみて

  • フランスでの実習はどんな感じでしょうか?

フランスでは基本的に臨床実習で、先生の後ろにつきながら自分ができるお手伝いをしていくという感じでした。日仏の働き方や医療の違い、コロナ禍の対策の違いなどを知ることも実習の目的でした。

フランスの医療機関は、診療所(キャビネ)、クリニック、病院の3タイプに分かれていて、松崎さんは全タイプの医療機関で実習をさせてもらったそうです!

 

  • 日本とフランスの医療の違いを感じた点はありますか?

まず、システムに違いがあります。例えば、日本では、病院内で血液検査、X線検査等ができますが、フランスでは、診療をする所とは別の場所(ラボラトリー)で検査をする。問診と身体診察だけで、大きな病気を見落としたりしないか不安でした。フランスの先生は、触診だけで病気を見抜く能力が高いんだなと感心しました。あと、フランスでは、遠隔医療が進んでいると感じました。電子カルテの共有、電子処方箋、簡単な問診はオンラインでやっています。

 

  • フランス語を話せることは、医学の道で有利だと思いますか?

国際ボランティアや国際協力で働くうえでは、フランス語圏での仕事も多いので、フランス語が話せることは有利だと思います。それから、WHOで働きたい場合も、フランス語ができるとプラスになると聞きました。あとは、どんな言語でもそうですが、コミュニケーションが取れる、文化背景を理解できるということは、自分の視野も広げられるので役に立つと思います。

  

  2022年モンペリエ大学医学部附属病院で研修中の松崎さん

 

  • インタビューは後半に続きます。